どうもcoeです。
久しぶりに機材レビューをしてみたいと思います。今回レビューするのはMoore製 マルチエフェクターGE150です。
MOOREと言えばここ数年でグッと力をつけてきたような印象があります。特に最近はマルチエフェクターを押しているイメージが強いですね。
今回は結構辛口評価なので悪い部分が多く書かれていますがご了承ください。
買った理由
なぜ私がGE150を買ったのかという理由ですが以前はZoom G5Nを使っていました。G5Nの音や機能に不満は特になかったのですがなんせ大きさがデカい。まぁ普通のフロア型マルチなので仕方ないですが電車移動だとどうしても辛い部分がありました。ちょっとスタジオ練習するくらいだと持っていくのが億劫になります。
なので普段使いも含め機材を一新しようと思いマルチエフェクターを探し始めました。
私が求めるマルチエフェクターのスペックとしては
①小さい(ギグバックやリュックに入るサイズ)
②音がいい(音を作り込める)
③AUXインプットがある
④安い
⑤ルーパー搭載
この5点でした。
これらの特徴で当てはまる有名所はZOOM G1FOUR、BOSS GT-1、LINE6 HXストンプなどが当てはまりますね。小ささや軽さで言えばG1FOURかGT-1に軍配が上がりますが音質の良さでいえばHXストンプがダントツです。しかしHXストンプは値段が高い、、さすがに7万円はちょっとキツイので除外しました。
G1FOURは最近発売されたこともあり最終段階まで買うか悩みましたがGE150と決定的な違いがあります。それは外部IRを入れれるかどうかです。最近のマルチエフェクターやアンプシミュレーターはIR対応のものが増えてきていますが低価格帯のものだとまだ普及はしていません。しかしなんとGE150は新品2万以下なのにIRにも対応しています。これはかなり大きいですね
ということで今回はMOORE GE150を購入してみました。
GE150の特徴
GE150の特徴はなんと言ってもそのコスパでは無いのでしょうか!新品で2万以下、中古なら15000円くらいの低価格帯ながらマルチエフェクターに必要な要素はほとんど入っている、素晴らしいエフェクターです。大きさも約23cm×15cmとコンパクトながらフットスイッチもついています。内蔵のアンプも55種類と他のマルチと比べてもかなり多いです。
初心者の人へ
開封して思ったのが説明書の情報量が少ないことです。マルチエフェクターを使ったことがあったりDTMでエフェクトをいじったりしたことがある人だったら大丈夫でしょうが初心者の人は初め少し難しいかもしれません。
見た目
ぱっと見た感じは金属筐体っぽくていいですね。しかし罠があります。表は銀色のアルミっぽい感じなのですが裏側は黄緑色のプラスチックでできています。プラスチックと言っても剛性はしっかりしているので多少ぶつけたぐらいじゃ壊れなさそうですね。表面が元から横方向の模様?(横方向に研磨した感じ)のある金属なのでそんなに傷は付きにくく目立たないと思います。
GE150の音
さて、肝心の音ですが第一印象は音の解像度が高い。です。ZoomのG5nから乗り換えたということもありますがさすが最新の機材、音は凄くいいです。(余談ですがワンランク上のGE200も弾かせてもらったのですが価格が高い分GE200の方が音は良かったです)
しかしダメなポイントもあります。なんか音がシャカシャカしているんですよね。プレゼンスやトレブルが出すぎているという訳ではなくなんかシャカシャカしている。デジタル臭いとはまた少し違った感じのクセです。イコライザーでいじればマシにはなりますが気になる人は結構気になるかも知れません。しかし各マルチごとの癖ってあるので私はそんなに気になりませんでした。
操作性
正直言って操作性はあまりよくありません。
パラメータ
Zoom製品の場合だと液晶の下の各ツマミがパラメータ事に分かれているので割と直感的に操作できますが本製品はパラメータを選択してから値をいじるためワンクッション挟まなければなりません。結構煩わしいです。
また各エフェクトを個別にフットスイッチでオンオフすることが出来ないので曲のソロで歪みを足すと言った場合はパッチを切り替える必要があります。(これについては他の方法もあるため後述させていただきます。)
MOOREのGEシリーズ(150以上)は液晶の下に各エフェクトのオンオフがLED表示されています。上位機種であればこの部分のボタンを押せばそのエフェクトのパラメータに切り替わるのですが150はそれがないためツマミでいちいち選択しなければならないのもネックでした。
個人的におすすめの方法としてはPCに繋いでPC側のソフトウェアの操作で音を作っていくのがいいと思います。いちいちカチカチするのは結構めんどくさいです笑
フットペダル
フットペダルはなんと強く踏み込むことでオンオフができます。これに関してはちょっと感動しましたね。またフットペダルの効く幅(min-max)も設定でき、ワウやボリュームだけでなく内蔵エフェクトのパラメータをフットペダルで操作することもできます。(2個同時に操作することは不可)
この機能を使えば曲のソロ部分で歪みの量や音量をあげることは出来ます。
パラメータの操作性はダメだなぁって感じでしたがフットペダルについては結構力を入れているように感じます。といってもサイズの問題もありライブで使うかと言われれば微妙ですね。0~maxなど極端な使い方であれば大丈夫でしょうが細かい調整はしにくいです。(操作できる値の幅を制限すれば比較的扱いやすくはなります)
その他の部分
個人的に感じた部分だと音量の調節がとてもしにくかったです。
本体にはマスターボリュームとしてひとつボリュームノブが付いているのですがヘッドホンをした状態でバイパスと同じ音量で設定するとノブが9時くらいから急に音が出てくる仕様だったので少し弄りにくかったです。
内蔵されているアンプやエフェクト
とにかくアンプの種類はとても多いです。他のマルチで入っているような基本的なものなら全て入っていると思います。なんとJCのモデリングもありました笑
しかしその分歪みは気持ち少なめに感じましたね。それでもTSやケンタウロス、EPブースターなど基本的なものは入っているので大丈夫だと思います。
キャビネットのシュミレーターではなんと真空管やマイクの種類まで選べます。これらを変えたら音の出方のクセが変わると言った感じでした。
肝心のIRを入れた場合ですがIRを入れると扱えるパラメータは少なくなります。
最初から入っているキャビネットシュミレーターもいいのですがやはり外部のIRを入れた方が音は良くなります。アンプとの相性もいるのでこれは試行錯誤が必要ですね。個人的に鈴木健治さんが無料で配布してくださっているIRデータが超お気に入りです。どのアンプに合わせてもギタリスト好みの音になってくれます!
個人的に気になっていたのがピッチシフターです。ピッチシフターの設定を変えればギター側のチューニングを変えずに半音下げや1音下げチューニングっぽいことが出来るのですがいかんせん安いマルチのピッチシフターでやろうとすると音がかなり劣化したり音の揺れが起きたりします。さて、このGE150のピッチシフターですが半音下げまではギリギリ大丈夫そうです。と言っても練習する時に使えるくらいでライブなどではちょっと無理そうですね。1音下げ以上にすると音を伸ばした時にフランジャーみたいな感じで音が揺れます。うーーん。。。まぁ仕方ないです笑
空間系はまあ普通ですね。自分はめちゃくちゃ空間系かけるタイプでは無いので割と満足しています。ただzoomに比べるとちょっとのっぺりしたかかり方でナチュラルかと言われれば微妙なところではありますね。自然な空間音響と言うよりかはエフェクターをかけてます!って感じの音でした。
実際にスタジオやライブで使ってみた感想
とりあえずバンドのスタジオ練習やライブで使ってみました。今回は家で作ったパッチをリターンで繋ぐ方式ではなく、アンプのインプットに繋いで単にエフェクターとして使用する方式にしました。スタジオではマーシャルのアンプを使ったのですがまぁ普通にいい感じです。ただ個人的にはアンプのモデリングは使わずに歪みエフェクターなどで音作りをしました。インプットに繋ぐ方式でモデリングアンプを使うとどうしても作った感が抜けずに微妙だったんですよね。リターン刺しなら音はとてもいいですがどうしても細かい調整がしにくいのでバンドアンサンブルには向いてないと思います。(といいつつ持ち運びしやすいのでバンバン使ってる)
1人でスタジオに入ってJCにリターン刺しで繋ぎ音源に合わせて練習もしてみましたがこっちは普通に良かったです。バンドと違って細かい調整を何回もする必要が無いので普通に使えました。
総合評価
とりあえず持ち運びの利便さは抜群です。ただ電池駆動が出来ないのでそこは注意が必要ですね。
とりあえず安くて機能たくさん入ってるのが欲しいって人にはピッタリだと思います。ただ操作が少し難しいので初めの1台にはおすすめはあまりしないですかね、、
各エフェクトを個別にオンオフ出来ないので個人練習用としてはとてもいいと思います。
IRが使えるマルチとしてコスパは最高なので個人的に買って正解でした。気になってる人は一度買ってみてもいいと思います!
www.soundhouse.co.jp